雇用

ケガや病気で会社を4日以上休んだら傷病手当金を支給申請しましょう

このブログでは、病気で会社を4日以上連続で休んでしまい、
給与が減額または支給されなかった場合に
健康保険から支給される「傷病手当金」について解説いたします!

  • 傷病手当金の要件とは?
  • 支給される期間は?
  • 支給される金額は?
  • 支給申請の書き方は・添付書類は?
  • どこに提出するの?
  • いつ提出するの?
  • 受給までどのくらいの期間がある?
  • 最後に

傷病手当金の要件とは?

①業務外の事由による病気やケガの療養のための休業であること
②仕事に就くことができないこと
③連続する3日間を含み4日以上仕事に就けなかったこと
④休業した期間について給与の支払いがないこと

全国健康保険協会ホームページ
⏩ https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g3/sb3040/r139/

では、1つずつ解説していきますね。
①「業務外」の事由によること、とありますので“仕事以外“のことが原因でなった
病気やケガが傷病手当金の対象となります。
※仕事中の通勤途中のケガ、または、仕事に起因する病気の場合は労災が適用されます。

②仕事に就くことができない判断は医師にしてもらいましょう
例えば、「2021年○月○日から2021年○月○日まで休養を要する」などといった内容の
診断書を医師に書いてもらい会社に提出しましょう。
のちのち、傷病手当金の支給申請書には医師の証明が必要になり、
医師の判断による就労不可であれば支給対象となります。

③「連続する3日間」を含むとありますので、断続的ではなく連続でお休みした場合に対象となります。
例えば、1日休んで、次の日に会社に行き、次の日は休むなどは「連続する」に該当しません。
以下に図で示しますのでご参照ください。
「4日以上」仕事に就けなかったこと、とありますので、連続4日以上会社を休んだ場合に支給対象となります。

1番上の図をご覧ください。
1日目は病院へ行くために休みをとった、2、3日目はなんとなく体調も良さそうだし出勤をした。
この場合は継続して3日間休んでいませんのでいつまでたっても傷病手当金の対象になりません。
2番目の図をご覧ください。
病院へ行って(初診日)から、3日間継続して休んでいますので、そのあとに1日
出勤して、そのあとから休みが開始しても対象になります
3番目の図をご覧ください。
これが1番シンプルな考え方です。
病院へ行った(初診日)、そのあと体調が戻らないので休みをとった、
そして継続する4日以上休んでいる。この場合、傷病手当金の対象となります。休んだ4日目から支給対象となります。

④「休業した期間について給与の支払いがないこと」とありますが、
傷病手当金は連続して会社を休んだ日から4日目以降が支給対象となります。
そのため、はじめの3日間は待機期間といって傷病手当金は支給されませんので
会社の有給休暇がある場合は、そちらを取得するといいでしょう。

支給される期間は?

傷病手当金が支給される期間の最大は支給開始から1年6ヶ月です。
その後、引き続き会社を休んでも傷病手当金の支給はされません。

支給される金額は?

おおよそで言いますと、1ヶ月分の給与の2/3です。厳密にはもう少し低いです。
なので、給与の6割くらいって思っておくといいかと思います。

では、具体的な計算式をしるしますね。

1日あたりの支給金額=
『(支給開始日以前の継続した12ヶ月間の各月の標準月額を平均した額)÷30日×2/3』
です。

んん〜日本語の意味がちんぷんかんぷんになってきましたねw
では、くわしく説明していきますね。
まずは「標準月額」とはなにか?ですが、下の図の赤枠部分になります。

全国健康保険協会 標準報酬月額等級表
⏩ https://www.kyoukaikenpo.or.jp/~/media/Files/shared/hokenryouritu/r3/ippan/r30223aichi.pdf

給与って人ごとに違いますよね?180,000円の人もいれば181,100円の人もいる。
1,100円違うだけで、Aさんの標準月額は「○○円」でBさんは「○○円」でなんて、
国が計算してくれるわけないですよねw
そんなときに上記の等級表にあてはめて、○○円〜○○円の給与の人の標準月額は
「○○円」で決定!って決めちゃうわけです。
この標準月額をもとに健康保険料が決定されます。
つまり、表をご覧いただくとわかりますが、
報酬月額(=つまり給与)が180,000円の人も181,100円の人も赤枠で囲った標準月額は同じ金額ですよね?
AさんとBさんの「標準月額は180,000円」になります。
この部分が上記の計算式の標準月額にあたります。
健康保険料は県によって異なりますので、「全国健康保険協会 ○○県 標準報酬月額等級表」で検索してみるといいでしょう。

さあ、計算式に戻りますが
『(支給開始日以前の継続した12ヶ月間の各月の標準月額を平均した額)÷30日×2/3』ですので、自分の標準月額がわかったら、これを30日でわって×2/3をします。
ここでなんとなく気づいちゃった方いますか??w
そうなんです、出勤日数じゃなくてどの月でも「30日」でわるんです。
だから、本来のご自身の日給よりは減ってしまうんです。
具体例で計算してみましょう。
Aさん:過去12ヶ月の標準月額180,000円÷出勤日数20日=日額9,000円
しかし!傷病手当金は30日でわるので「180,000円÷30日=日額6,000円」となります。
そこからさらに2/3しますので「180,000円÷30日×2/3=4,000円」となります。Aさんの場合でいうと日額が本来の給与の4割ちょっとになりますね・・・
まあ、現実はこんなもんです(^_^;)

こんなんじゃ生活できんわ!という方は傷病手当金を支給申請するのではなく、
有給休暇を取得した方がいいかもしれませんね。
そうすれば給与の日額が満額支給されますので。

ただ、病気がちでもうすでに有給休暇もなく、欠勤で給与0円が続く方は
必ずこの傷病手当金は活用しましょうね!
だって少しでもお金がもらえるんですから、傷病手当金の財源はご自身と会社が負担している健康保険料です。
堂々と活用しましょう。

支給申請方法は?

全国健康保険協会のホームページから傷病手当金支給申請書がダウンロードできます。

健康保険傷病手当金支給申請書
⏩ https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g2/cat230/r124/

全部で4ページありますので順番に見ていきましょう

まずは被保険者欄を記入しましょう。
被保険者証の記号・番号はご自身の健康保険証に番号が記載されていますので
確認して記入しましょう。
次に、生年月日・氏名・印・住所を記入しましょう。

振込先指定口座は傷病手当金が振り込まれる口座となります。
傷病手当金を振り込んでほしい口座情報を記入しましょう。

受取代理人の欄は基本的に記入なしで構いません。

次に2ページ目を記入しましょう。
まず被保険者氏名にはご自身の氏名を記入します。
①傷病名は病院で診断された傷病名を記入しましょう。
②初診日は、今回申請する傷病に関して、はじめて病院にかかった日を記入しましょう。
③病気の場合は1を、ケガの場合は2を記入しましょう。
④会社を休んだ日を記入しましょう。会社に出勤したり休んだりした場合は、
今回のケガや病気ではじめて病院にかかった日(初診日)以降に会社を休んだ日から会社に復帰した前日までの期間を記入しましょう。ケガや病気ではじめて病院にかかった日が会社を休んだ日であればその日から記入して構いません。
⑤ご自身の業務内容を記入しましょう。

次に3ページ目ですが、こちらは事業主証明になりますので、
会社の労務や総務の方に記入してもらいましょう。

次に4ページ目ですが、こちらは医師の証明になりますので、
受診した病院へ渡して記入してもらいましょう。
病院によって金額は異なりますが、多くの病院は証明書を記入してもらうだけで
費用がかかります。私の経験ですと、300円〜3,000円かかりました。
個人院、大きい病院というのはあまり関係ないようです。
おそらく健康保険を使えるか全額自費になるのかの違いかと思います。
なので、どちらがおすすめとは言えません(^_^;)

以上で、支給申請書は完成です!

下記に該当する場合は添付書類が必要ですが、多くの場合は必要な添付書類はなく
傷病手当金支給申請書のみ提出すればOKです。

どこに提出するの?

傷病手当金支給申請書は全国健康保険協会に提出しましょう。
会社の管轄する場所によって提出する支部が異なりますので
ご自身の健康保険証を確認し、全国健康保険協会「○○支部」を確認しましょう。

上記の赤枠の部分を確認しましょう。
そして全国健康保険協会の該当の支部に傷病手当金支給申請書を郵送しましょう。
場合によっては医師の証明まで揃っていたら会社が郵送してくれる場合もありますので
確認してみましょう。
ご自身で申請しても会社から申請してもどちらでも構いませんよ。

いつ提出するの?

基本的にいつ申請してもOKです。
多くの人は会社に復帰してから休んだ期間分をまとめて支給申請する場合が多いです。
ただし、例えば、通院や入院で会社に復帰するまで1〜2ヶ月以上ある場合は1ヶ月ごとに
支給申請するのがいいでしょう。
流れとしては
全国健康保険協会に傷病手当金支給申請書が届く→全国健康保険協会に病院から1ヶ月ごとにレセプト(診療の明細のようなもの)が届く→支給申請書とレセプトの内容が相違ないか確認→問題なければ傷病手当金の支給決定→指定口座に入金
という流れになります。

このレセプトは毎月1日から毎月末日に締めて、まとめて全国健康保険協会に送ります。
そのため、1ヶ月ごとにレセプトを確認できますから、ケガや病気が長期にわたる場合は1ヶ月ごとに支給申請することをおすすめします。
ただし、事業主証明欄に給与の支給の有無を記入する欄がありますので、あくまで、
該当する1ヶ月分の給与支給後しか事業主は証明できません。

例えば、給与が1月1日から1月31日締め、2月25日給与支給の場合
ケガや病気で会社を休んのだのが1月でも事業主証明は2月25日以降しかできませんので、
全国健康保険協会に支給申請できるのも2月25日以降となります。

このケースが最短で指定口座に傷病手当金が振り込まれるでしょう。

受給までどのくらいの期間がある?

上記のケースで2月25日に支給申請したとすると、1月のレセプトが2月中には全国健康保険協会に届くと思いますので、最短で支給申請から2週間、遅くて1ヶ月かと思います。
支給申請から1ヶ月経過しても指定口座に入金がない場合は、管轄の健康保険協会に電話してみるといいでしょう。

最後に

みなさん、傷病手当金の存在って知ってましたか?
ケガや病気になって、欠勤が続いたら「健康保険からお金でるよ」って、
もし教えてくれる会社があるなら、とっても親切な会社でしょう。
こういった情報は自分からとりにいくか、親切な病院であれば教えてくれるか
だいたいがどちらかかと思います。
これは活用しないと損ですよ、本当に。
私自身も何回お世話になったことか・・・

業務上のケガや病気であれば会社に連絡して、労災で会社が対応してくれるでしょうが、
私傷病となると、そこまで会社が把握するのは困難なんです。
こういった制度があることを知っておけば給与が0円になるっていう不安が少しでも解消しますよね。
会社からの給与ではなく健康保険協会からの支給になるので、給与支給日よりは
受給が遅れますが、それでも支給申請しないなんて、私からしたらもったいない!
ですよ(^^)
国の制度は上手に活用しましょうね。
そして、みなさんのもしもの時のお役に立てたら幸いです。

今日も最後までご覧いただきありがとうございます、ではまたね。

 

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